TMDの病因と考えられる因子
● ストレス
● パラファンクション(歯ぎしり、くいしばりなどの異常機能のこと)
● 打撲や事故による外傷
● 不良習癖、うつ伏せ寝、頬杖など
● 不良補綴物
● 大開口や硬い食物の摂取
● 長期的偏咀嚼
● 精神的因子

これらの因子により顎が痛かったり、顎を動かす時音がしたり、口が開かなかったり、顎の回りまで症状が起きる病気が顎関節症です。 また、耳鳴りや肩こり、偏頭痛、腰痛など、不定愁訴も顎を治すことによって症状が軽減すると言われています。
不適切な歯科治療後や、歯が抜けてそのまま放置した場合にも顎関節症が起こりますが、歯科治療経験がまったくない人にもその症状は起こります。 また、歯並びが悪い人はもちろん、歯並びが綺麗な人も顎関節症は起こるのです。

顎を身体の一部として顎関節症を考えてみましょう。

身体は全身でバランスを取っています。3つの箱を積み重ねる時は少しずれて2つ目を乗せてしまった時、その次はどのように重ねますか? バランスを取るために反対側へずらして重ねますね。人間の身体も同じです。腰がずれていれば、それとバランスを取るように胸郭をずらします。 またそれとバランスを取るように頭部もずらせるのです。実際は非常に複雑な筋肉の働きによりバランスを取るのですが、簡単に説明します。
図のように左の腰が右よりも高いと背骨は右の方向に、向かってしまいます。そこで箱と同じように、赤矢印1のように筋肉を緊張させて胸郭を左にずらしてバランスを取ります。 そうすると頭部が左にずれてしまうので、赤矢印2のように筋肉を緊張させて右にずらしてバランスを取っているのです。結果的に緑の線のように脊柱に歪みが生じるのです。

通常、人間は噛んでいません。すなわち、顎は頭蓋骨から筋肉でぶら下がっているようなものです。顎を支えている筋肉のバランスは、全身の筋肉のバランスの影響を受けています。 したがって、生活環境の様々な局面において精神的なストレスを感じたとき、全身の筋肉が緊張し身体の歪みが強くなり、身体のバランスが変化すると、顎も全身の影響を受けて位置にズレが生じるのです。 ところが噛み合わせは急激な変化はしませんから、噛んだ時は噛み合わせのバランスに戻されてしまいます。したがって全身の筋肉の緊張が強くなるほど、噛み合わせのバランスとの間の差が大きくなってしまい、 その負担を顎関節で受けてしまうのです。それが顎関節症の基本です。
もちろん、不適切な歯の治療やむし歯を放置した場合噛み合わせは変化してしまいます。その場合、それまで以上に全身の緊張との差が大きくなる可能性があるわけです。

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