唾液が義歯に与える影響について
2015. 6.30
          
 唾液の分泌不足は、「総入れ歯」にとって大敵です。義歯の吸着が悪くなることなどがそれです。
 通常、義歯と口腔粘膜の間には唾液の薄い膜が存在し、陰圧状態を保つことで維持しています。
唾液は食べ物を飲み込むのに都合よく、食物と混ざり合って一塊のブロックにする(食塊形成)役目も持っています。
従って、不足すると食物をうまく飲み込めない(嚥下困難)事態が起きます。
また、義歯との間で潤滑油の役目もあります。適合の良い義歯を作っても、粘膜がカサカサした状態ですと、吸着が悪くなり、擦れることで痛みや、ジョク創を作ります。
そして、会話が不便になります。唇がうまく滑らないことにより、発音できなくなるからです。
シェーグレン症候群や糖尿病の人の口腔内に見られることが多く、高齢者の方は複数の疾患に罹患していることが多いため、服用している薬の副作用としても、唾液の減少が起きることがあります。
また精神神経用剤や、鎮咳去痰剤、消化性潰瘍治療剤等、一般的な薬の常用で口渇感を訴えることもあります。
閉経期の女性にもこの傾向があります、
頭頚部への放射線照射の副作用の場合もあり、義歯が原因ではなく、他の全身疾患の影響で義歯が合わずに痛いという現象がみられる事になります。
口腔腺には幾つかのものがありますが、義歯の物理的刺激を受ける、直接的なものは、口蓋腺(上顎義歯)、舌下腺(下顎義歯)等が考えられます。無論、他の口腔腺も義歯の影響を受けて、唾液の分泌量が変化します。