インプラント治療後におこる上部構造の問題点
2013. 1.31
インプラント治療後におこる上部構造の問題点
インプラント補綴の多くはセラミックを用いて行います。現在はジルコニアセラミックスという従来のセラミックスの3倍程度のまた金属を超える強度がある材料などもありますが、長期症例や咬合に問題が有る場合においては破折を起こしてしまう事があります。もちろん、天然歯の補綴でも同じようにセラミックの破折、剥離などが起こります。











天然歯は歯根膜を介して骨と結合しています。一方インプラントは骨と直接結合しているためインプラントには歯根膜による緩圧機構が働きません。また、プロプリオセプション(体中の筋肉、関節、腱の中に存在する感覚器のような働きをするもの)と呼ばれる神経筋反射も存在しません。
そのため、天然歯と比べて上部構造の破折の危険性は高いと考えられています。十分な咬合調整を行うとともに、メインテナンス時に口腔内全体で咬耗やアブフラクション(咬合力が原因でエナメル質とセメント質の境目にしばしば発生する欠損:くさび状欠損等)などの発現を慎重に診査する必要があります。場合によってはナイトガードを使用してもらう事があります。
さらに注意することは、咬合は患者さんの生理機能であり、日々変化するということです。インプラント治療をすることで、患者さんの咬合力は回復し、治療前と比べて思わぬ咬合力が出てくる場合があります。
破折した場合は破折の範囲により、コンポジットレジンで修復したり、冠を外し再度セラミックで修理し再装着していきます。