GBR(骨再生誘導術)とは?
2004. 9.30
GBR(骨再生誘導術)とは?
GBR法―Guided Bone Regeneration

インプラントを入れるには、いくつかの条件がありますが、そのうちの一つに歯槽骨の幅や厚みが十分あるか?ということがあります。
インプラントを簡単に説明すると「骨の中に入れるネジ」に例えることができます。
では、骨のない人にはインプラントが出来ないのでしょうか?そのような場合、特殊な膜を使って骨を作る方法があります。それをGBR(骨再生誘導術)といいます。

不必要な組織を遮断し必要な組織のみを誘導させるGTR(組織再生療法)の概念に基づき、骨組織を再生させ誘導する術式をいいます。元来GTRは、歯周疾患罹患歯の骨などの喪失に対し人工膜により上皮の侵入を遮断し、歯根膜あるいは骨組織を誘導し再生させるために考案されました。これに対しGBRは、骨の再生に不必要な上皮下結合組織を人工膜により遮断し骨が再生できうるスペースを確保し、自分の骨組織を誘導させます。再生した組織は膜性骨化により成熟骨となります。
GBRは、通常インプラント植立に際して、垂直的に歯槽骨の量が十分でない場合、すなわち骨がやせて減ってしまった場合などに用いられます。
遮断する人工膜にはe−PTFE(expanded Polytetrafluorethylene)などの非吸収性膜と,コラーゲンなどの吸収性膜が使われます。また、より積極的に骨が再生するスペースを確保するためにチタン強化膜も広く使用されています。

インプラント治療に用いるGBRには、あらかじめGBRで歯槽骨の増大を行った後インプラントを入れるstaged approachと、インプラントを入れるのと同時にGBR法を併用するsimultaneous approachがあります。
前者の方法では骨ができる十分なスペースの確保を行うため、チタン強化膜を使用したり自家骨移植を併用することもあります。6ヶ月以上経過し骨が再生された後、非吸収性膜では膜除去後インプラント植立を行います。
後者の方法ではGBRと同時にインプラントを植立し、3ヶ月以上経過後、非吸収性膜では膜除去後インプラントの上部構造(冠作りの)ステップに移行します。吸収性膜を用いる場合は骨移植を併用しています。
GBRの成功には、遮断膜が手術後露出しないこと、術中術後のスペースの十分な確保、遮断膜の確実な骨面への適合、適切な治癒期間の設定などが重要となります。