根管治療について
2012. 2.29
根管治療では、根尖病巣の原因となっている細菌で汚染された象牙質を、慎重に根気よく、ファイルという金属の細い器具でかき出します。そして同時に、先端まで消毒薬や充填剤を詰められるように根管の形を整えていきます。
ただ根管のなかには、治療が困難なものもあります。根管の形態は複雑で、途中で枝分かれしている、網状に広がっている、S字に曲がっている、それがさらに立体的にうねっている、また根管が見つからず探すのが難しい場合など、治療が困難な根管の方がむしろ多いのです。大臼歯にいたっては、3根管以上あることも少なくなく治療には非常に時間がかかります。しかし、このような根管でもできる限り細菌を取り除く必要があるため、複雑で高度な治療が要求されます。
きれいに掃除したあとは、消毒し次回の治療まで仮封をします。経過観察を経て、掃除と消毒の効果で炎症が治まり始めたことを確認したら、根管充填をおこないます。すると生体の治癒力で炎症が治まり、根尖病巣が徐々に小さくなって治っていきます。しかし中には、掃除と消毒を繰り返し経過をみても、なかなか状態がおちつかず、中から排濃や出血があるなど、組織の回復力が得られない場合は、やむを得ず抜歯することがあります。つまり根管治療は生体の治癒力を最大限に引き出すための治療なのです。
以上のことにより、根管治療が外から見えない微細な場所の治療だけに、大変根気のいる難しい治療であることがおわかりいただけたと思います。それゆえに時間がかかるのです。