「アルツハイマー予防」と歯科との関わり
2015. 1.31
 アルツハイマー病は、認知症の7割を占める病気です。脳の海馬が委縮し、記憶力の低下が始まる病気で予防できないと思われてきた病気ですが、最新の研修報告から予防できる事が解ってきました。認知症の危険因子と認知症予防の有効なプラス因子、そして歯科との関わりについてまとめました。

アルツハイマー病の研究で、ワシントン大学教授ランダルべイトマンさんらは、発症の20年以上前から脳に変化が始まることをみつけました。発症の20年以上前から、老廃物アミロイドβがどんどん脳に溜まり発症の10年くらい前から脳の海馬が委縮することが解明されました。そして認知機能が低下しアルツハイマー病が発症します。
 しかし、20年以上の長い期間があるので予防の選択の余地があります。研究の結果から海馬の委縮を防ぐには運動が大事であり、少し汗ばむくらいのウォーキング(週3回 30〜45分程度)が、脳に良い影響があると言われています。認知症予防には、血管の壁がもろくなる糖尿病や、高血圧の治療をきちんと行うことも重要であり、喫煙を避けることもリスクを下げることにつながります。さらに、睡眠は脳の中から老廃物を排出するため、重要です。(図1)


図1

 認知症のリスクを下げる食事は、牛乳やヨーグルト、チーズなどのタンパク質・ビタミンB群・ミネラル・マグネシウム・カルシウムを多く含む乳製品と和食が有効だそうです。高齢者は、食欲の低下や栄養の利用効率低下、間違った思い込みで低栄養になる方が多く、体の抵抗力が落ちたり血管がもろくなったりします。図2に認知症予防の食事を示しています。




図2

現在、80歳の4人に1人は認知症です。認知症も予防または、進行を抑制できる病気です。
20年以上かけてゆっくりと進行していく病気なので生活習慣を見直して、健康生活を今からスタートしましょう。
 歯科的には、咀嚼によりアミロイドβの蓄積が抑制され、健康な歯と歯ぐきは、しっかり栄養を摂取するという点から脳に良い影響がありアルツハイマー予防にも大きく関係しています。大事にしましょう。