暫間義歯(ざんかんぎし)の目的について
2007. 6.30
歯を抜くと、奥歯ならものが噛みにくくなりますし、前歯ならものが噛み切りにくいということになります。ことに前歯を何本も抜いたりすると、話す時に息が漏れて、ふがふがと不明瞭な発音になり、一気に年寄りじみてしまいます。
しかし、だからといって、歯を抜いたその日に義歯をいれてしまうということはできません。義歯をつくるのにはかなりの時間がかかりますし、抜歯した跡が完全に治って歯肉が安定するのに最低でも一ヶ月はかかります。
そこで、とりあえず暫間義歯(ざんかんぎし)(即時義歯、仮義歯)を入れておくわけです。暫間義歯はそのほか、これまで使っていた義歯が合わなくなって新調する場合、また、かみ合わせを矯正する必要がある場合、治療用義歯として用いられます。この場合には、少し長い期間、暫間義歯を使用してから、本物の義歯を入れます。
暫間義歯を入れるときは、歯を抜く前に歯形を取り、抜く予定の歯の暫間義歯をあらかじめ作っておきます。床のついた、両側の歯にクラスプをかけて維持させるタイプになります。材料は金属やレンジなど、入れ歯やクラウンと同じです。そして、それを抜いたところへ入れます。これでとりあえずは抜いた次の日から不便をしたり、みっともない思いをしたりせずにすみます。
しかし、あくまでも暫定的な義歯ですから、そのままでは不都合が生じてきます。抜歯した傷が治ってくると、歯肉の状態が変わってきて、暫間義歯の床との間に隙間ができたりするのです。もし、本物の義歯ができる前にそういう不都合が生じたら、暫間義歯の床の裏打ちをするなどして合わせます。
抜いた場所の傷が完全に治って歯肉が安定したら、本当の義歯をつくります。それができあがれば暫間義歯は用済みとなるわけです。