義歯の症状とその対応について
2010. 3.31
(1) 義歯を入れると痛い
粘膜面と義歯床が合っていない状態。形態的には適合している場合でも、粘膜の薄さが部分によって異なる場合や、粘膜下の顎骨が突出している場合には、調整が必要になります。
(2) 咬んだときに義歯がずれる
義歯の人工歯の側面に指を当てたままで、咬んでもらうとわかります。極端にずれる場合は、かみ合わせが合っていません。このような場合には、義歯調整や歯科治療が必要になります。
(3) 食事時に咬むと痛い
何も食べない時は痛くないが、実際に咬むと痛い。このような場合は、義歯の噛み合わせが合っていない場合と、顎骨の吸収で顎提が低くなっている場合。残存歯が炎症で浮いて、鈎歯(バネのかかっている歯)が合わなくなっている場合。対応としては、人工歯の位置調整、鈎歯の調整、義歯床の調整などが必要になります。
(4) 口を動かすとはずれる
筋肉の力や形態と義歯が合っていない状態や粘膜面が適合していない場合。義歯の辺縁部の形態を筋肉や小帯の動きに合わせる必要があります。粘膜面に適合しなければ歯科医師からリベース(義歯粘膜面の再調整)をしてもらいます。
(5) 食物の残渣物等が残っている場合
義歯と粘膜の間に、食物残渣や小さい異物が残っていると痛みが生じます。とくに
不溶性顆粒タイプの薬剤等は要注意になります。義歯の適合を良くして、口腔清掃と義歯ケアを徹底します。
(6) 義歯安定度の検査法
上顎義歯は粘膜面が広くとれるため、比較的安定する義歯が多いのですが、トラブルが多いのは、下顎の義歯で、下顎義歯の安定度は、一番後方の人工歯を上から指で押さえた時、義歯がほとんど動かなければ安定に問題は少ないが、万一、前方や側方にずれて動く場合は、食物を咬んだ時動いている可能性が高いといえます。
歯が残存している場合には、下顎の左右の最後方の人工歯を指で交互に上から押します。残存している歯を支点にして、義歯が動く場合には、残存している歯が炎症で浮いた状態にあるか、顎提が低くなって合わなくなったのかのどちらかになります。
(7) 咬み合わせの検査法
下顎の義歯の場合、奥歯のかみ合わす面(咬合面)の舌側が頬側よりも高くなっていると義歯が安定しにくい。下顎骨の形態と機能から考えると、舌側の面の方が高くなると義歯が顎の動きに反する事になり、痛みや骨吸収、義歯脱落などを起こすことになります。実際に上顎義歯前歯の前面を指で押さえたまま咬んでもらいます。このときに、押されて義歯が動いたり、歯が動くようであれば、咬み合わせの調整が必要となります。