口呼吸について
2004.11.30
口呼吸について

・口呼吸とは
人は呼吸を無意識に行なっています。普通は鼻で空気を吸って、鼻から吐きます。そんな事は当たり前のことだとお思いでしょう。しかし最近は口から空気を吸って吐く人が増えてきました。これを口呼吸と言います。
いつも鼻が詰まっている 唇が閉じにくい
いつも口を開けている  いつも口角が下がっている
むし歯になりやすい   前歯が飛び出している
口臭がある       歯の咬み合わせが悪い
歯ぐきの色が悪い    笑ったとき歯ぐきがむき出しになる
などは口呼吸の疑いがあります。口呼吸をしていても自分では気づかない場合も多いので注意が必要です。

・口呼吸の原因について
 一番の原因はおしゃぶりに関係があると言われています。赤ちゃんはお乳を吸うとき口が自然にふさがって鼻で呼吸をします。ところが離乳期を迎える1歳頃に言葉が話せるようになると口呼吸を覚えてしまいます。この時、欧米のように離乳期〜4歳くらいまでお乳の代わりとなるおしゃぶりを使わせると鼻呼吸をマスターできるのですが、日本のお母さんは赤ちゃんが1歳くらいになるとお乳と同時におしゃぶりを取り上げてしまいます。すると離乳期から身についた口呼吸が改善されることのないまま成長してしまうのです。

口呼吸の問題点

@全身の問題
空気中には埃や細菌やウィルスや花粉や有害な排気ガス、そして最近やっと問題にされてきたシックハウス症候群の原因物質など体に有害なものが含まれています。鼻呼吸の場合、鼻毛や奥にある繊毛(せんもう)、また鼻粘膜などでそのような雑菌やウィルスを浄化し、また乾いた空気、冷たい空気が直接肺に入らないようにします。口呼吸の場合、空気と一緒に吸い込んだ細菌やウィルスがのどや肺に直接とどくため風邪やインフルエンザにもかかりやすくなります。さらに片側で噛む癖、うつ伏せや横向きで寝る癖が起こりやすく、顔や背骨にゆがみが出て、熟睡できないことから、免疫系がうまく働かなくなります。花粉症や喘息、アトピーなどのアレルギーが起こる原因として口呼吸が大きく影響していると考えられます。

A虫歯、歯周病の問題
虫歯、歯周病は口の中の細菌が原因です。健康な人ならば唾液による自浄作用、緩衝作用などがあり、細菌の活動が抑制されます。さらに唾液中のカルシウムイオンやリンイオンにより再石灰化が起こり修復が行なわれます。しかしながら口呼吸だと唾液が分泌されてもすぐに乾いてしまうため細菌の活動などが抑制しきれず再石灰化もできなくなり、むし歯、歯周病を進行させてしまいます。


B歯並びの問題
口呼吸では、当然のことながら口を開いていないと呼吸ができません。口が開いている時間が長いと口の周りの筋肉が緩みがちになります。前歯は、舌の弾力のある力で段々押し出され前に出てきます。奥歯をかみしめても上下の前歯が噛み合わない、この様な歯並びを専門的に開口と呼びます。
顔つきはだらしなく、また貧相に見える様になっていきます。また上の前歯が特に前に出ている上顎前突や下の前歯が特に前に出ている下顎前突になったりもします。一度出てしまうと舌圧によりさらに前歯は押し出されます。

Cその他の問題
口呼吸だといびきをかきやすくなります。これは口を開けていることと、舌の位置がのどの方に下がるために起こります。このことは、顔を横向きにして寝るといびきをかきづらくなることからもわかります。さらに舌が下がると気道を塞ぎ無呼吸の状態となり(睡眠時無呼吸症候群)、危険であると言われています。

● 口呼吸への対策
おしゃぶりが使える時期ならば唇を自然に閉じて鼻で呼吸する習慣を促進させる『鼻呼吸促進用おしゃぶり』を使用します。これを使用すると鼻呼吸が自然に習得できます。
3〜4歳までには おしゃぶりの使用は止めましょう。3〜4歳以上の方には、口唇のトレーニングにより口唇閉鎖力を高めると無意識下の睡眠中でも口の周りの筋肉がある程度の緊張力を保てるようになり口呼吸をしていたものを鼻呼吸に矯正する器具を使用します。
またなかなか癖が抜けない時は寝る直前に唇を軽く閉じ紙バンソコウやカットバンを2枚逆ハの字に唇に貼ってみましょう。片方だけの鼻づまりならば試しても問題はないと思われます。