歯の変色について
2005. 5. 7
歯の変色には、単に歯の表面のエナメル質に色素などが沈着したものと、象牙質の色が変化して、エナメル質を通して変色が見られるものとがあります。原因としては、歯の表面に色素などが沈着、浸透したものや、う蝕の細菌によっておこったり、抗菌剤の服用などによって生じるものもあります。これらの原因は、外因性と内因性にわけられます。

外因性

・エナメル質表面の着色 
エナメル質の表面には着色物が付着しやすい場所は、歯の溝や歯と歯茎の境目や歯と歯の間などの不潔域で生じます。付着物としては、コーヒー、紅茶及びコーラのような飲料物や、喫煙によるタバコのヤニが多く、これらは茶褐色から黒褐色を呈します。


・う蝕(むし歯)
 う蝕は初期の段階では、エナメル質が脱灰して白斑を生じますが、象牙質に進むに連れて、黄白色から茶褐色へと次第に変色します。これは、う蝕の細菌によって象牙細管の構造が破壊され、色素が浸透したり、菌の産生する腐敗物によって、象牙細管内が汚染されて、黒褐色に変化します。

・アマルガム・銀合金
 修復材料に、アマルガムや銀合金を使用した場合、金属中のイオンが溶出して、象牙質を黒変させることがあります。

内因性

・打撲による歯の変色のメカニズム
 歯の打撲により、数日あるいは数ヶ月たってから、歯の色が黒ずむことがあります。外傷により歯が変色するのは、外力によって歯が大きく動き、不安定な脱臼状態となり、歯髄内での内出血と、歯の根で血管と神経がちぎれるのが原因です。外傷直後は歯髄内出血が透過し、ピンク色に見えることもあります。外傷から数日間の変色は、歯髄内の出血が原因です。歯髄内の出血ではなく、血液が循環しなくなって歯髄が壊死し、時間がたってから変色する場合もあります。いずれの場合も、早めの受診をお勧め致します。









・フッ素
 フッ素は、う蝕の予防と目的として使用されています。また、飲料水に含まれていることもありますが、過剰に摂取すると、石灰化不全が生じて白濁するようになります。

・加齢的変化
 歯は加齢とともに、退行性変化を生じ、象牙質の色調及び透明度が変化し、黄褐色を帯びるようになります。

・薬物の服用
 歯胚が形成される過程において、テトラサイクリン系の抗菌薬を服用すると、萌出歯が黄色から褐色を経て、暗紫色へと変色します。その度合いは、服用量に比例し年月を経るにつれて、暗みを帯びると言われています。