歯の役割について
2005. 5.31
歯の役割または働きとはどのようなものなのでしょうか。誰でも「食べ物を咬む」と答えると思いますが、もっと正確にいえば消化器系の臓器のひとつなのです。その働きは口から入った食べ物が胃や腸で消化、吸収されるための最初の手助けをすることです。それは捕らえ、噛み切り、砕き、すりつぶすというもので力学的消化活動といわれます。さらに消化器としての本来の働きのほかに会話をするときの発音でも大切な働きをしています。これらの働きをするために歯には切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯とそれぞれ形態も大きさも違う一本一本が重要な役割をになっています。

・切歯の役割
切歯は発音時に大きな役割を果たしています。このため切歯におけるトラブルは発音障害を起こす原因になります。また切歯の先端同士で噛んでみると切歯だけが当たって奥歯はみんな離れます。だから切歯でものを噛み切ることができるのです。また咬んでいる切歯にグッと力を入れてみると奥歯のように強い力を入れられないため弱い切歯はそれを破壊するような力から守られているのです。この役割を果たすことで奥歯に不要な大きな力が加わったり、またその奥歯を必要以上の摩耗から守っているのも切歯なのです。


・犬歯、小臼歯の役割
犬歯は下顎の側方運動の誘導に大きくかかわっています。歯を擦り合わせながら下顎を横に動かしてゆくと奥歯から順に離れ最後には犬歯だけがあたることで他の全ての歯は離れているという具合になります。だからその一点で糸が切れるため糸切り歯なのです。また上下の歯が最大面積で接触する位置を中心咬合位といいますが、この位置は口の健康を維持してゆくために非常に大切なもので、これを決定するという大きな役割をこの犬歯と第一小臼歯がになっているのです。


・大臼歯の役割
一番大きく食べ物を噛み潰す力を発揮するのは第一大臼歯です。また乳歯列期における噛み合わせと顎の働きを永久歯の噛み合わせへと引き継がせ、犬歯とは別に下顎の側方運動の方向を決定しているこの歯です。そして上下の歯をしっかりと噛みしめた時、その高さを決定し保つ役割を果たしているのが、第二小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯の3歯なのです。