歯の喪失とその心理的影響について
2016. 1.29
歯を次々と喪失していくと誰でも不安になります。本来歯があったときに培(つちか)われたイメージがあるからです。それは、機能的にも心理的にも審美的にも、若さの象徴でした。歯が欠け始めると、十分な咀嚼が出来ないことから、栄養摂取から健康への不安が生じます。容貌の面でも老けてみえ、不安感が加速されます。総入れ歯に至るまでに、部分床義歯を経験するわけですが、それ等によって補なわれた時の安心感を忘れたわけではありません。それと同時に味わった苦痛も忘れることができないと思います。自分の歯と違って、格段に機能が劣ります。それは入れ歯の歯(人工歯)の数が、多くなればなるほど、徐々に劣っていったと思います。取り外しの際の不便。口の中の違和感。不潔になる。容貌の老化現象。会話時の不自然さ。それが、総入れ歯になるとなれば、不安の極に達し、時には入れ歯ノイローゼと呼ばれる状態にも陥ることがあるわけです。
不安の程度は本人の性格、体質 要因、環境などでいろいろですが、ほとんどの人が不安を抱くはずです。しかし、それまでの義歯経験から、総入れ歯の装着に期待を抱く人も沢山います。より若返って見える。もっと噛めるようになるなどです。入れる直前の不安感は 以上のように一般的なものです。 いざ装着が始まるとより一層不安感が増幅されます。それが不適合義歯(合わない入れ歯)の場合、術前の不安が現実のモノとなって義歯に関心が集中し、複雑な心理は拒否反応へと変化します。ついには、”義歯ノイローゼでは?”と言われる場合もあります。このようにならないためにも日々のプラークコントロールをしっかりすることで虫歯や歯周病による歯の喪失を予防できるのです。