むし歯の予防
2003.12. 4
むし歯の予防
 細菌によって生成された酸は、プラーク中に蓄積され 唾液中への拡散が妨げられ 高い酸濃度を維持するようになります。pHが5.5以下(臨界pH)に低下すると、脱灰が始まります。酸を含んだプラークを取り除いたり唾液の緩衝作用によりpH値が上昇すると唾液中のリンやカルシウムが歯の表面に吸着する、いわゆる再石灰化が始まります。この脱灰と再石灰化のバランスがむし歯になるか、予防できるかの鍵になってきます。

1・細菌に対する予防
 まず歯の表面に付着したプラークを取り除く事が大切です。つまり毎日のブラッシングや フロスや歯間ブラシの使用により細菌をなるだけ少なく保つ事です。
またPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning) によってバイオフィルムの除去を行うのも効果的です。

2・歯に対する予防
 フッ素の応用があります。フッ素イオンは、歯の質を強くし 脱灰しにくくする働きがあります。軽度の脱灰した歯の表面の再石灰化を促したり、 細菌を歯の表面に付きにくくする作用もあるといわれています。家庭でも手軽に行えるフッ素の洗口剤やジェルなどもありますので 歯科医院でご相談されると良いでしょう。

3・糖質に対する予防
 プラーク中の細菌は、5%程度の砂糖液(市販されている清涼飲料水は約10%の糖分)を口に含むと約2分でpH5.5以下となりその状態は20分近く続きます。
食事をしてもジュースを飲んでもpH5.5以下になり 少しずつカルシウムは溶け出しますが、唾液の力で中和され一度溶け出したリンやカルシウムはまた歯の中にしみこんで再石灰化されます。1日三度の食事くらいでは、むし歯の原因になるとは考えられませんが 間食として摂取する糖質が問題になります。1日に1,2回決まった時間にしか食べない人なら危険性は低いといえますが、アメやガム、砂糖の入ったコーヒーや 清涼飲料水などを頻繁に摂取するような生活をする人にはその間、歯は酸に浸かっている状態になりどんどん酸による脱灰を起こしむし歯は進行していきます。


斜線の部分が、脱灰している時間 この部分が多くなるほどむし歯の危険性が大きくなる
 


1日に取る糖分の回数を減らすことでむし歯の予防ができます。
アメやガムを頻繁に食べるのをやめ、砂糖入りのコーヒーや清涼飲料水などを頻繁に飲まない、のどの渇きを癒すときは、水やお茶にするなど生活習慣を改善することが重要です。