感染根管治療について
2004. 2.22
虫歯が高度に進行し、細菌が歯の中で広がってしまうと歯髄が死んでしまい、根管内にも細菌が侵入していきます。この感染した根管を総称して感染根管といいます。根管が感染根管になると感染根管内に存在する細菌によって根尖性歯周組織炎というものが起こります。この疾患を治癒させるために根管内の拡大・形成、清掃、消毒、充填することを感染根管治療といいます。
感染根管内には、歯髄の分解産物、根管内滲出液、細菌の産生物質、細菌の分解物質、食物残渣、感染象牙質などが存在します。これらの物質をそのままにすると、根尖部に病巣を形成することになります。したがってこれらの物質を根の外に出すことなく根管内から完全に除去することが必要になってきます。また、痛みをともなう急性炎症の場合でも感染した根管内容物を完全に除去すれば臨床症状は次第に消退していきます。

それでは感染根管治療の実際の手順を説明します。
まず虫歯になっている部分には無数の細菌がいますのでこれを完全に除去します。そして根管口をきれいに露出させます。

歯髄のなくなった歯はもろくて欠けやすいので、治療が終了してきちんと冠などをかぶせるまでは圧ができるだけかからないように上下の歯が噛み合わさることのないようにしておきます。また、歯が欠けることのない様、安全な形に削ります。たくさん削ってしまうように思われるかもしれませんがこうしておいた方が歯の破折を防止できます。

次にこのようなまちばりみたいなもの、これはリーマーとかファイルとよばれるもので、これを根管の中に出したり入れたり何度もして根管内の汚染物質を削除し、きれいにしていきます。

感染根管になっていると根管内の歯質にも細菌が存在しますので根尖部までしっかりと汚染物質を取り除く必要があります。そのため根の長さを正確に測定しなければなりません。そこでメーターのついた機械を使って電気抵抗値をはかって測定する方法をとっています。
また、感染根管内の汚染物質を除去するため細いファイルから順番に根管内を少しずつ削り取っていき、根管拡大、形成を行います。この後薬液の交互洗浄によって根管内をクリーニングします。適切な根管の拡大、形成がされ化学的清掃が完了すると、根の先まで根管を最終的なお薬で封鎖していきます。これを根管充填といい根管中で再び細菌が繁殖しにくくし、根の周囲組織の回復力を促進させます。
根管充填が終了すれば根管にポストをたてて土台を作り、この上に冠などを装着していきます。