舌の病気
2010. 1.31
外傷: 舌に最も多く不快感を引き起こすのは、外傷性創傷です。舌には、痛覚と触覚の神経の末端が数多く集まっているため、舌は体の大部分の場所よりも痛みに敏感です。うっかり舌をかむことがよくありますが、すぐに治ります。壊れた歯の詰めもののとがった破片や、折れた歯のとがった先端が、軟らかい舌の組織をひどく傷つけることがあります。

変色: 舌の絨毛状突起の変色は、喫煙や特定の食品の摂取、舌面における色素産生細菌の増殖によって起こります。
舌が赤くなる(発赤)のは、悪性貧血やビタミン欠乏の徴候です。鉄欠乏性貧血では、舌は白っぽく、すべすべになります。猩紅熱(しょうこうねつ)では、初期に、舌の色がイチゴやラズベリーのような色へ変色する徴候が現れます。もし幼児の舌が、イチゴのような赤色に変色(イチゴ舌)してしているときは、川崎病の徴候です。舌がすべすべして赤く、口に痛みがある場合は、ペラグラ病やナイアシン(ビタミンB3)欠乏による栄養不良が考えられます。赤い舌は、舌に炎症(舌炎)が起きていることを示しています。炎症によって、舌が赤く変色し、痛みや腫れを伴います。舌が焼けつくように痛むときは、口腔熱感症候群が考えられます。


発熱、脱水、梅毒の第2期症状、鵞口瘡(がこうそう)、扁平苔癬(へんぺいたいせん)、白板症、口呼吸などに伴って、ほおの内側にときどきでるような白っぽい斑点がみられることがあります。
地図状舌では、舌面に白色のざらついた部分と、赤色のなめらかな部分が、分かれて現れます。変色部分は、数週間〜数年間にわたり移動し続けます。痛みはなく、治療の必要はありません。


潰瘍と隆起:舌に潰瘍ができる原因には、口腔単純ヘルペス感染症、アフタ性口内炎、結核、(細菌感染などがあります。潰瘍はまた、アレルギーなどの免疫疾患によっても起こります。
舌に、原因不明の赤色やまたは白色の色の変化、潰瘍、あるいは(特に硬い)こぶなどは癌の可能性が考えられるため検査が必要です。
不快感:舌の不快感は、ある種の食品、酸性食品や、歯磨き粉による炎症が原因です。また、一部の薬、外傷、感染症でも、舌に不快感が起こります。舌の不快感をもたらす感染症で多いのは、カンジダ症で、舌は過剰に増殖した真菌の白い薄膜で覆われます。
治療は、不快感を引き起こしている原因を見つけて、その原因を取り除きます。不快感の原因が感染症以外の場合は、原因を取り除けば治ります。たとえば、使用している歯磨き粉の種類を変えたり、炎症を起こす食品を食べないようにします。歯が折れたりとがったりしている場合は、その歯の治療を行います。カンジダ症の治療には、ナイスタチンなどの抗真菌薬を、うがい薬や軟膏で使用します。