インプラント周囲炎と歯周病関連菌との関係
2010. 2.24
インプラント治療において術前より残存歯の歯周病罹患状態の把握および治療が重要となります。術前までの歯周病治療やプラークコントロールがインプラント治療においてなぜ大事なのか、その根拠となるデータを紹介します。

鶴見大学歯学部 新井教授の教室のデータですが、 同一口腔内のインプラント周囲ポケットと天然歯の歯周ポケットの各種歯周病菌の検出率をみています。PCR法(細菌のDNA検出による検定法)を用いた細菌検査を行ったところ両者の検出頻度は類似しており同一口腔内での伝播の可能性が疑われました。しかし、各菌種には多くの菌株があるため、さらに細菌の遺伝子パターンを比較し菌株を特定することで細菌の同一性の確定をされています。
被検者Aの天然歯とインプラントの遺伝子のバンドパターンが一致、被検者Bのインプラント1と天然歯2、インプラント2と天然歯1が一致しています。この結果で歯周ポケット内の細菌がインプラントに伝播していくことが証明されことになります。


下のグラフは当医院で行ったインプラント周囲炎治療前後の歯周病細菌数の変化をPCR法(細菌のDNA検出による検定法)にてみたデータですが、治療前の歯周病細菌数が治療後は大きく減少していることがわかります。これらのことからもインプラントと歯周病菌に関連があることがわかります。これらの一連のデータからインプラント治療においては術前より残存歯の歯周病罹患状態を確認・管理し、徹底したプラークコントロールを行ってもらう事が大切となります。